めりけんやだより

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讃岐の食文化

空海(弘法大師)が一二〇〇年程前に、唐からうどんの製法を持ち帰ったとの伝説があるが、うどんの歴史には不明なことがたくさんあります。元は奈良時代に発達した唐菓子の索餅、はくたく、こんとんがそのルーツとされ、こんとんが温飩そして饂飩(うどん)になったとされています。

現在の形のうどんは室町時代の半ば頃生まれ、元禄時代(江戸前期)の屏風絵に江戸、京、大阪、そして琴平にうどん屋の出現を認めることができます。智泉大徳が、叔父である空海から「うどんの祖」を伝授され、故郷・綾川町滝宮の両親をうどんでもてなしたのが最初と伝えられています。

讃岐では、お盆や正月、祭りなど家々の晴れの日にうどんを手造りするのが年中行事になっていったようです。大晦日、年越し蕎麦よりも年越しうどんを、年明けはもちろんうどんを食初めする方が多いというのも頷けます。温暖少雨の気候で、日照りによる旱魃(かんばつ)に見舞われることもあった土地でありながら、小麦栽培に向いていたため、良質の小麦が作られたと文献にも記されています。また、引田や小豆島の醤油、瀬戸内の塩田による製塩、瀬戸内沿岸で獲れるカタクチイワシから高品質の煮干しを産した地域でもあります。こうした風土が背景になり、主食を補う保存食としての小麦粉から「さぬきうどん」が、そして讃岐独特の「つゆ」が生まれ、脈々と受け継がれ、讃岐の食文化になったといわれています。

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うどんの塩分はそんなに多くない

古くから「土三寒六常五杯」(土用など夏期は1杯の塩に対して、水を3杯加え、寒中の冬期は水を6杯にする)という言葉が目安にされてきた。科学技術庁資源調査会編「五訂増補日本食品標準成分表」によると、ゆでたうどんの食塩相当量は可食部100gあたり0.3gになります。即ち一人前のゆで上がったうどん(200g)には0.6gの食塩が含まれることになります。厚生労働省が改訂した「日本人の食事摂取基準」による成人女性の一日の食塩摂取量8g未満から考えても、それほど多い量だとは言えないのではないでしょうか。ただし、つゆの塩分は含まれていません。

本場さぬきうどんの定義

生めん類の表示に関する公正競争規約及び公正競争規約施行規則において、
「本場さぬきうどん」は以下のとおり定められている。
(1971年10月1日施行、2003年12月10日改正)

  • 香川県内で製造されたもの
  • 手打ち、手打ち式(風)のもの
  • 加水量・・・小麦粉重量に対し40%以上
  • 食塩・・・小麦粉重量に対し3%以上
  • 熟成時間・・・2時間以上
  • ゆでる場合・・・ゆで時間約15分間で十分アルファ化されていること
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Photo:屋島からの夕景